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凸版印刷株式会社

独自の印刷技術を活用した障害者アート作品の展示会や商品化に、社員とアーティストが一体となって取り組んでいます。

アピールポイント

障害者による絵画と自社の印刷テクノロジーを融合させた障害者アート作品を、社員と障害者アーティストが連携して企画し、展示することで、社員だけでなく、顧客や地域住民への障害者アートの普及促進を図っています。さらに、障害者アート作品を商品化することで社会的課題解決と経済的利益を両立させています。

取組の概要

(1)技術を生かした障害者アート展示会の取組

障害のある方が制作した絵画を、自社独自の印刷技術である「プリマグラフィ」を活用して額装し、作品として展示する「可能性アートプロジェクト展」を実施しています。また、プロジェクトを通じて得たユニバーサルデザインの視点を生かして、絵画にスマートフォンをかざすと作品が動き出し、作品に込めた想いを聴くことができるARコンテンツも制作しました。

(2)障害者アートを通じた社員と障害者アーティストとの連携

新入社員研修では心のバリアフリーについて学ぶとともに、障害者アート作品の活用例を考えるプログラムを実施しています。新入社員の考えた案を障害者アーティストと共有し、フィードバックも受けるなどの交流も行っています。

(3)障害者アート作品の価値化を推進

障害者アート作品をオリジナル紙製飲料缶「カートカン」や卓上カレンダー、ノベルティグッズ、絵本出版などに加工して商品化しています。障害者アーティストにアート使用料を支払うことで、アーティストの経済的自立を支援するとともに、障害者アート作品の理解・普及を促進しています。

「心のバリアフリー」実践のための3つのステップ

(1)社会のバリアに気づく

障害のある方と一緒に企画を作ることで、プロジェクトに参加した社員に社会のバリアに対する気付きが生まれています。障害の有無に関わらず、誰もが能力を発揮できる社会を実現することの意義を考え、より主体的に行動しようとする姿勢が高まっており、年々参加者が増えています。

(2)コミュニケーションをとる

「可能性アートプロジェクト展」の実施に当たっては、社内の各部門の社員が印刷技術やスペースデザインのノウハウを持ち寄り、障害者アーティストと社員が一緒に話し合いながらプロジェクトを推進しています。

(3)適切な配慮を行う

障害者アーティストの中には、自分の持っている障害や、作品に込めた想いなどの情報も多くの人に知ってもらいたいという方もいます。そのような想いに配慮した社員の発案により、作品にAR機能を付与して作品を見ている人にアーティストの声が届くようにする取組も行っています。

画像 通行人が展示された障害者アートを鑑賞している場面の写真 「可能性アートプロジェクト展」の様子
画像 スマートフォンを作品にかざしてARコンテンツを体験している場面の写真 スマートフォンをかざすと作品が動き出す
ARコンテンツ

福祉のまちづくり推進協議会委員の講評

 障害者アートという切り口で人々の意識を変えようとするユニークな取組を展開しています。取組を通じて、業務の中にある社会的バリアに気づき、製品開発等にも生かしていくことを期待します。

凸版印刷株式会社

所在地:東京都千代田区神田和泉町1番地

WEB:https://www.toppan.co.jp